山龍ブログ - 誰にも文句言わせへんで!コラム

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  • 今年のアベノミクス2019
    具体的に日本の消費税を批判してみます。そもそも、「社会保障」とは、政府の社会保障審
    議会曰く、「国民の生活の安定が損なわれた場合、国民に安心できる生活を保障することを
    目的として、公的責任で生活を支える給付を行うもの」と定義されています
    生活安定に必要なのは、「所得」「保健・医療」「社会福祉」「雇用」です。2016年度の給付
    総額は、116兆9027億円で、前年対比で1.3%増え過去最高になりました。給付の内訳は
    医療38.4兆円、年金54.4兆円、福祉や介護24.1兆円で、給付の8割を医療と年金が占め
    ています。まず、いちばん大事なことは、「社会保障は所得再分配である」という大前提で
    す。国民の所得格差をなるべく平準化し、最大公約数の国民が安心して暮らせるようにする
    ことが制度の目的ですから、平たく言えば強者から弱者へ水が流れるようにするものです

    それらを基準として社会保障の財源を考えると、国民から保険料として徴収することが
    基本となり、日本の場合は、健康保険料、年金保険料、介護保険料を指します
    保険料徴収は、所得の高い人ほど重い負担になるように設定されていますから、所得再分配
    は機能することになりますし、年金保険料は所得の多い人ほど高くはなりますが、将来的に
    負担した分だけ返ってきますので、これも負担と給付の関係が明瞭です
    これらを「社会保険方式」といい、世界では社会保障制度の常識となっています
    当然、日本も社会保障方式となってはいますが、社会補用の財源として「税金」が投入され
    ているところが異質なのです。海外では‟低所得者のみ“税金を投入している国はありますが
    税金の投入は社会保障制度の‟補完“と言う位置づけです
    2017年度で見ると、予算ベースで社気保障費121兆3千億円に対して46.9兆円も税金
    が投入されており、割合で見れば社会保障の4割近くもの金額を税で賄っているという
    世界に例がない歪な状況で、日本と同じように少子高齢化が進むG7各国や中国は、全く
    日本の制度を参考にしていません

    2012年2月17日、当時の民主党政権が閣議決定した『社会保障・税一体改革大綱』に
    下記のくだりがあります。「社会保障の機能強化・機能維持のために安定した社会保障財源
    を確保し、同時に財政健全化を進めるため、消費税について段階的に引き上げを行う。
    その際、国分の消費税収について法律上全額社会保障目的税化するなど、消費税収について
    は、その使途を明確にし、官の肥大化には使わず全て国民に還元し、社会保障財源化する。』
    このように、消費税を社会保障以外には使用しないと書かれています
    これは、何が何でも増税したい財務省が、子供のような旧民主党を手玉に取り進めたもので
    増税を主張した野田元総理や前任の菅元総理は野党時代には消費税増税反対を主張して
    いましたが、たいした思想があっての主張でないと読んだ財務省が洗脳したのでしょう
    前段で、世界が日本の消費税による社会保障財源を参考にしないのは、「社会保障は所得
    再分配である』という基本的理念を守っているからであり、低所得者ほど逆進性の高い
    消費税をもって社会保障の財源とするなど、ただの‟詭弁“だと知っているからです

    どこの国でも税金を徴収しています。タックスヘイブンでさえ何らかの税金は必要です
    言葉で言う「税金」とは即ち「数字」であり、すべての国民の同意が必要な「数字」は
    「美しくなくてはならない」と考えられています。税金が美しいって?と言う意味は
    シンプルで数学の公式のように明瞭であらねばならないという事です。「○○を除く」とか
    「△△に限り」と言うような注釈はつかず、低所得者も高所得者も納得できる制度を目指す
    必要があるのですが、時代の経過とともに予測を超えた事態が起こり、当初の税設計に狂い
    が生じてきますから、どこの国の税制もイレギュラーだらけになっています
    ただし、様々なイレギュラーを認めても「税の理念」から逸れることはなく、日本の消費税
    のように「税の理念を捻じ曲げる」ことはありません。長年、憲法を解釈変更で誤魔化して
    きた日本の政治家と官僚に沁みついた悪癖でしょうか。モノの言い回し一つで解釈を変え
    られると思っているなら、それは理念なき政治、理念なき行政で、いずれ国民の信が離れて
    いくことになります


    | author : 山龍 | 12:02 AM |