山龍ブログ - 誰にも文句言わせへんで!コラム

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  • 時事
    安倍政権では、日本が中国と必要以上に親密になることはありません
    日本の基本路線は「門は常に開かれている」というメッセージを出すだけです

    中国の李克強首相が日中韓首脳会談のために来日し
    今後は安倍総理の訪中や、習近平国家主席の訪日も検討されるようになりました
    ここにきて日中が急接近しているようにみえる、というより、日本の姿勢は変わって無いので
    中国が日本へ接近してきているというのは、どのような背景なのか考えます

    日中韓首脳会談は2015年にソウルで開かれて以来、約2年半ぶりで
    李氏、文氏の来日は就任後、初めてでした
    李氏は、中国のナンバー2ですから、中国から頼みごとをする役割を担ったのでしょう

    中国はいま、米国と貿易交渉で難渋し、貿易戦争の一歩手前の状況です
    報道では、「トランプの迷走」、「米国内産業に打撃」、「米中が妥協の兆し」など
    いつものように事実と違う勝手な報道がなされています

    今、米国が中国に対して強烈な申し立てをしている内容は
    近年、主流になってきた多国間交渉の国際貿易交渉では例のない「一方的」なもので(笑)
    二国間交渉ならではのものです
    1、18年下半期の中国の対米貿易黒字を1000億ドル(約10兆9400億円)削減
    2、19年上半期にはさらに1000億ドル削減
    するとして通達しています
    更に
    3、「市場をゆがめる補助金」を即時廃止すること
    4、知的財産権の保護のために中国資本と外国資本の合弁事業において技術移転を求める
      慣行を撤廃すること
    5、サイバー攻撃や経済スパイ行為などで米国の技術や知的財産を盗まないようにすること
    6、米国の制裁に対する中国の報復措置を取り下げること
    7、中国から米国への投資を制限することについて国際機関への提訴なども行わないこと
    8、20年7月までに中国に対して米国と全く同じ関税を設けること
    など、子細はまだありますが、ざっと上げればこのような内容です

    早い話が、中国の理屈で身勝手な貿易慣行が横行してきた過去を黙認しませんよ
    これからは、常識的な商慣行の上に則り貿易します。もちろんパクリは許しません
    という内容で、至極真っ当ですが、反トランプに偏向しているマスコミは、まるでトランプ大統領が
    おかしなことを言っているように報道しています

    上記の中国への米国の要求は、これまで米国が基本としていた非差別主義、多国間協調主義という
    市場ルールとはまったく異なっていて、トランプ大統領にすれば、二国間交渉だから
    これまでの多国間ルールとは違うというあらわれでしょう

    この米国の要求を中国が受け入れる可能性はまずありません。可能性はゼロです(笑)
    過去の米政権から打って変わって強硬に出られ、それを受け入れようものなら中国の
    メンツが丸つぶれになります
    しかし、突き放してそのまま米中の報復措置の打ち合いとなれば、米国への輸出が大きい
    中国の方が打撃を受けます
    ただ、中国の経済成長率の低下は、直接的には1%以下で中国にとっては誤差の範囲内です
    しかし、現在のイラン核合意離脱を中国や北朝鮮は目をかっぽじって見ています
    判断するのに重要なキーは、イランへ経済進出しているドイツ企業や銀行へのアメリカの制裁が
    有るのか無いのか。または、それを材料にした陽動が有るのか無いのか
    もし、アメリカがイラン協力国へ制裁を発動するなら中朝は慌てふためかねばなりません

    中国としては、米中貿易紛争での経済への打撃は小さいと思われるものの
    日本への経済販路を確保しておいた方が望ましいと判断し、日中経済の関係改善に向け
    あれこれ画策しているのです

    当然、政府はそのことを理解しており、米中貿易戦争で漁夫の利を得る可能性を模索しています
    ただ、「一帯一路」や「AIIB」には、表向きは社交辞令を言っても、ここかしこに綻びが出ているのを
    確認していますから、日本としては表向き友好ムードに見せるが、警戒感は解かないという
    ヒットアンドアウェーです
    拒否はせずに歓迎ムードだけ演出し、実質的な内容は殆ど無く、米中間の進捗を見る時間稼ぎを
    したに過ぎません。先の日中での合意についても同じです

    まあ、反安倍のマスコミは、日中合意の内容が無いとこき下ろしているでしょうが
    真実は、『内容が無いように仕向け、時間を稼いだ』というのが正確です
    新聞やテレビを見てると、判断材料や基準が狂い、結果、知らぬ間にバカになります

    | author : 山龍 | 12:02 AM |