山龍ブログ - 誰にも文句言わせへんで!コラム

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  • 今年のアベノミクス
    昨日、安倍総理がASEAN首脳会議から帰国、ニュースではピントの外れた報道しか
    されていないので解説します

    トランプ米大統領のアジア歴訪は、日本からスタートしました
    これには後述する理由があります
    大統領専用機が羽田でなく米軍横田基地を使ったことについては
    日米の申し合わせがあり、来日中のトランプ氏の行程はすべて「横田空域」の中で
    すますという約束事があり、これは北朝鮮情勢を踏まえたアメリカの「準戦時体制」
    という行動規則です
    外遊中に北朝鮮がトランプ氏に対して一切挑発できない状態にすること主眼であり
    左巻きがなぜ横田なのかと騒ぎましたが、説明する必要もありません
    韓国でも、トランプ氏の姿勢は同様で、真っ先に訪れたのは在韓米軍です

    米軍がこの時期に日本海で空母3隻を配備したのも、北朝鮮への圧力で
    過去に米国が軍事行動をとった際と同じ程度です
    1986年のリビア攻撃の時は空母3隻、2001年のアフガニスタン空爆の時は
    空母4隻が出撃しています
    今回、米軍の空母3隻は、日本の海上自衛隊の艦船との共同訓練も行いました

    APECでは、トランプ氏とロシアのプーチン大統領の間で非公式な会合があり
    シリア問題、北朝鮮問題について話し合ったようですが、安倍首相もAPECを
    うまく使いました
    中国、ロシア、カナダ、メキシコ、ニュージーランド、ベトナム、ペルー、インドネシア、マレーシアの各国と2国間で首脳会談
    中国とは、安倍首相の訪中や習主席の来日といった外交日程のみならず
    朝鮮半島の非核化や国連安保理決議の完全な履行についての連携など
    北朝鮮問題についても話し合っています

    ロシアとは、北方領土問題で双方の法的立場を害さない形で来春に向けてプロジェクトを
    具体化するための検討の加速に加えて、対中国と同じく朝鮮半島の非核化や
    国連安保理決議の完全な履行への連携など北朝鮮問題も議論しました

    ここからが今回のトランプ来日の成果です
    安倍そうりが提唱する「インド太平洋での自由貿易圏構想」にトランプ氏は
    全面的に同意しました
    日米両政府は、中国の「一帯一路」やAIIBに対抗するため、まずトランプ大統領来日前に
    ティラーソン国務長官が「アジア地域での中国の経済的な動きは略奪的であり
    中国が提供する金融は、アジア諸国の財政に負の遺産しか残さない劣悪なものだ」と発言
    アジア各国が借金漬けになる中国の構想ではなく、日米が「透明で高水準の融資システム」
    を構築すると発表しました

    トランプ大統領訪日中に、エネルギー分野、金融分野において、中国に代わる選択肢を
    共同で推進するため、アメリカの海外民間投資公社(OPIC)は日本の国際協力銀行(JBIC)、
    日本貿易保険(NEXI)とそれぞれ協力覚書を締結、「日米経済連携のもと、アジア、
    インド太平洋、アフリカ等の地域におけるインフラ、エネルギー及び資源等の」部門で
    連携してプロジェクトを推進します
    これは、日米の政府系金融機関が政策目的に合致したプロジェクトで協力する地域が
    中国の「一帯一路」に重複しているのは偶然でもなんでもなく、口には出しませんが
    中国に対して「なめるな」という行動です(笑)
    さらに、米国貿易開発庁と日本の経産省は「日米戦略エネルギー・パートナーシップ」
    の推進を確認し、上記の地域でのエネルギー分野のインフラ開発を前進させるため
    協力してイニシアチブをとることを協議しました
    両省の締結した覚書には、「インド太平洋地域で、質の高いエネルギー・インフラ開発
    の解決策を支援する」と発表

    これらすべての合意は、数か月前から日米両政府間で話し合いが行われています
    当然、その間に安倍総理は解散に踏みきり選挙がありましたが
    世間の騒音に紛らわされず、粛々と進めてきた成果です
    現状の世界情勢を踏まえ、さらに北朝鮮頬迂回後の情勢も鑑み、日本とアメリカが
    台頭する中国を抑え込んで世界をリードしようという野心的な政策で
    今回の日米の覚書をもって、安倍総理はインドも説得に動いています
    日本、アメリカ、インドが、この地域で組めば、やたらと「最強国」と発言する
    習近平氏の剥き出しの野心にも対抗できることを世界に示すものです

    トランプ大統領と安倍総理との共同発表後のASEAN会議の裏側で行われた
    事務レベル会議で、CPTTP(アメリカ抜きのTPP)が短時間で合意を得たのも
    ASEAN会議で、各国首脳からの安倍総理との会談申し込みが殺到したのも
    日米共同声明を受けてのことです
    アジア太平洋地域やアフリカ諸国は、中国に札束で頬を張られ
    他に選択肢が無いから中国への依存を深めてきましたが
    日米が取って代わる提案をしてくれるなら渡りに船でしょう
    国際社会は「経済(金)」と「力(軍事力)」ですから、綺麗事言ってても
    何一つ話はまとまりません
    ただ、中国と違い我々日本は”採算ありき”です(笑)

    マスコミのピントの外れた報道と、実際に起こっている現実は、これほど似ても似つかないものでした


    | author : 山龍 | 12:00 AM |