山龍ブログ - 誰にも文句言わせへんで!コラム

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  • 今年のアベノミクス
    衆議院議員選挙が終わり、次のアベノミクスを再稼働させるために
    現行の政策が如何に雇用改善に寄与したかを総括します
    第2次安倍政権が、持続的な景気回復を曲がりなりにも実現させてきたことについては
    政権側も政権批判側もほとんど異論はないでしょう
    確かに、アベノミクスが本来その目標としてきたはずのデフレ脱却は
    未だに完遂されてはいませんが、バブル崩壊後の1990年代以来20年間以上に
    わたって続いてきた日本経済の収縮トレンドからの反転は、この4年半の間に着実に
    実現されてきました。
    それはとりわけ、雇用についてより明確にファクトもエビデンスもそろっています

    政権の役割は経済と安全保障で、それ以外はそれほど重要ではありません
    経済とは「完全失業率の達成」の一言で済みます
    求人に対して失業が下回れば賃金は上がり税収は増えます
    社会保障も安定し、起業率も上がります
    完全雇用はいいことずくめで悪いところなし
    ごちゃごちゃした其の他の理論は、完全失業率が達成できないから
    話をすり替えているようなものです

    日本の完全失業率は、1950年代から1980年代までは、円高不況のピークであった
    1987年を除けば、どんなに厳しい不況期でも3%台まで上昇することはありませんでした
    しかし、バブルのピークであった1990年には2%程度であった完全失業率は
    バブル崩壊後からは徐々に上昇し、1994年後半には遂に3%台に突入しました
    完全失業率はその後も上昇し続け、ITドットコムバブル崩壊後の2001〜2003年と
    リーマン・ショック後の2009〜2010年には5%台にまで達してしまいました
    当然、自殺者はうなぎ上り。失業率は自殺者の増減とリンクするため日本以外の政府が
    一番気を付ける数字です
    テロや事故で数百人が死ぬと皆さんはどう思いますか?
    しかし、経済政策を誤り失業率が高くなると“数千人”単位で自殺者が増えるのです

    話を戻して、1994年後半以降の日本経済は、2%台の完全失業率に留まっていたことは
    一度もなく、3%台から5%台という、1980年代以前にはあり得なかった
    「高失業」状態を改善することはできなかったのです
    それが、アベノミクス5年目の2017年には、ほぼ20年ぶりの「2%台の完全失業率」が
    実現しました
    また、有効求職者数に対する有効求人数の比率である有効求人倍率は
    2017年には1.5を越え始めるようになりました
    これは、高度経済成長の余韻が残っていた1970年代初頭以来のことです

    以上のように、少なくとも完全失業率や有効求人倍率の数値を見る限り
    日本経済の雇用状況がアベノミクスを契機として顕著に改善したことは明らかです

    しかし、アベノミクスに批判的な論者たちは、まったくそう考えていません
    これは考えるとかいう以前の問題で、データを見ればわかる話ですが
    批判者は都合の悪いデータは見ないのです(アホ)
    彼らはしばしば、「完全失業率は第2次安倍政権の前の民主党政権の時期から
    既にトレンドとして低下していた」とか、「雇用状況が改善したとしても
    それは主に団塊世代の退職などに伴う労働力の減少によるもの」と主張しています

    この両者の見方のどちらが正しいのかを判断するためには、単に完全失業率だけではなく
    その推移を「生産年齢人口」「労働力人口」「就業者数」といった数字と照らし合わせて
    みることが客観的立証になります
    この「生産年齢人口」というのは、年齢別人口のうち労働力の中核をなすと考えられている
    15歳以上65歳未満の人口層の総数のことです
    実際には65歳以上でも働いている人々は数多く存在するので、生産年齢人口には
    65歳以上の年齢層を含める場合もあります
    しかし、中核的な労働可能人口の動態的な変化をより明確に示すという意味で
    ここではこの15歳以上65歳未満という定義の方を用いることにします
    「労働力人口」とは、15歳以上で労働する能力と意思を持つ人々の総数をいいます
    それは、収入を伴う仕事に多少でも従事した「就業者」(休業者を含む)と
    求職中の「完全失業者」に二分します
    そして、完全失業率とは、「労働力人口」に対する「完全失業者」の比率のことです
    【次回に続く】



    | author : 山龍 | 01:21 AM |