山龍ブログ - 誰にも文句言わせへんで!コラム

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  • 今年のアベノミクス
    下記は日経のニュースです。ここに登場する吉川洋氏は、財務省の財政制度審議会を
    実質的に仕切っている方で、論文も片っ端から読みましたが、増税・構造改革主義者で
    先日も上げた財政制度審議会議事録でも、おかしなことばかり主張しています
    財務省のポチ学者の親玉の伊藤氏のシンパですから、日本を長期停滞へ引きずり込んだ上に
    いまだにバカげたことを主張し続ける頑固者たちですが
    第二次安倍政権発足以来、全戦全敗。唯一の引き分けが8%に増税された消費税です
    ここに「内閣府研究会」とありますが、財務省から内閣府へ出向しているチームですから
    実質は丸々財務省で、ダブルフェイスというだけのことです



    14年の消費増税後、景気後退に至らず 内閣府研究会
    2017/6/15 12:57
     内閣府は15日、景気の拡大や後退を判断する景気動向指数研究会を約2年ぶりに開いた。2014年4月の消費増税後に景気が落ち込んだ期間も、景気後退には至らなかったと認定した。12年12月に始まった「アベノミクス景気」が、1990年前後のバブル経済期を抜いて、戦後3番目の長さになっているとの認識を共有した。
     座長の吉川洋立正大教授は研究会終了後に記者会見を開き、消費増税後も「経済活動の収縮が大半の部門に持続的に波及したとはいえない。景気に(拡大から後退にかわる)『山』はつかなかった」と説明した。消費増税後の景気の落ち込みの深さや長さ、実質国内総生産(GDP)の動向などを総合的に判断して決めた。
     14年5月に開いた研究会は景気の後退局面から拡大局面への転換点を表す景気の「谷」を12年11月だったと判定した。その後、15年7月に開いた前回の研究会では、データの蓄積が足りないとして、消費増税後に後退局面に入ったかどうかの判断を保留していた。
     研究会では「前回の景気の谷(12年11月)から足元まで明確な下降はみられず、景気拡張が続いている可能性が高い」との認識で全員が一致した。



    構造改革を説く人の多くは、構造改革が供給サイドだけでなく需要サイドにも効果があるといいますが
    長期的には可能性があるでしょうが、中短期的には効果はありませんし
    効果があったというデータは、世界を見渡しても一件もありません
    金融緩和による需要喚起ではなく、構造改革による期待成長の上昇を通じた
    景気回復を提唱する、「追加的金融緩和は本当に必要か」、「マクロ経済政策の課題と争点」
    吉川洋著を読みましたが、吉川氏が主張するように、構造改革によって総需要と総供給の
    両方を拡大という「一挙両得」が実現できるのなら結構な話ですが
    政府が期待成長率をいかようにも高めることができるという考え方は
    余りに楽観的で現実離れしており、まさに「お上」の発想でしかありません

    そもそも構造改革自体は、規制緩和や民営化が典型であるように
    政府の市場への関与を縮小させ、市場が有効に作用する領域を広げるという
    政府サイドから見ると、きわめて消極的な思考性の政策です
    それによって潜在成長率の上昇が期待できるといっても、それは競争的市場においての
    企業活動の結果に過ぎません
    潜在成長率を上昇させる担い手は政府ではなく、あくまで民間企業です
    潜在成長率は、政府が政策的にコントロールする「政策目標」ではありえません
    政府がマクロ政策を用い、「インフレ率」、「失業率」、「GDP成長率」をコントロール
    するのとは、根本的に性質が違うのです

    その意味で、吉川洋氏が主張する「構造改革による需要喚起」は
    確実性のない希望的観測という,無責任で役人の裁量権のみを拡大させる愚案です


    | author : 山龍 | 12:00 AM |